わかりやすく書くと、ソニーの関連会社SONY BMGが米国で発売した音楽CDをパソコンに入れると悪質なソフトウェアが勝手にインストールされてしまい、以降、そのパソコンがウィルスの被害に遭いやすくなってしまうという物。
このソフトはOSの機能の一部を変更して、特定のソフトを使用者に全く見つかることなく実行させておく事が出来るようにする。そしてすでにこの「穴」を利用するウィルスが登場してしまっている。。。
この「悪質なソフトウェア」はSONY BMGがCDの不正コピーを防止する事を目的に、8ヶ月も前から順次発売される音楽CDに忍ばせていた。その全貌は未だにまだよくわからないが、単純なコピー防止だけでなく、CDから綺麗な音のmp3が作られるのを妨害したり、情報を勝手にSONY BMGに送信したりするようだ。
パソコンで読み込む際に再生ソフトをインストールするか否かの承諾確認画面は出るが、この不正コピー防止ソフトを入れる旨の注釈はでない。またWindowsのみに留まらずMacにも同様の物が仕込まれるようになっていたらしい。
SONY BMGはこれがあくまでもDRM(著作権保護)の一環だと弁明しているが、ウィルス対策ソフトベンダー各社はこれを「ウィルス」と断定し、一部すでに検出が可能になっている。またMicroSoftもおなじみの「悪意のあるソフトウェアの削除ツール」でこれを削除出来るようにするようだ。
私はアンチソニーではなくて、むしろデスクトップもノートもVAIOだったりでSonicStageもOpenMGJukeboxと呼ばれていた頃から知っているほどだったりする。iPodとHDD搭載Walkmanで迷った折りにSonicStageの重さと不安定さ、DRMの厳しさからiPod購入に至ったに過ぎない。
さらに、最近アップデートされたSonicStage3.3などは、昔の状態が嘘のように改善されて、現在のiTunes6より遙かに滑らかに(!)動作するので、ちょっと見直していた所だったのだ。密かにもっとがんばれソニーと思っていた。いつよそのプレーヤーに移行したくなっても良いように、今でも自分のライブラリは全部mp3だし、なんとなく最近はiPodにもiTunesにも不満が募っていた所だったんだが・・・。
でも、もうこの事件は決定的のようだ。
SONY BMGという一関連会社のイメージの問題だけで片付くだろうか・・・。
このニュースを聞いて、ソニーの音楽関連機器を他社の物と迷っている人たちはどう行動するだろう。
海外発のニュースとはいえ、何故国内で少しも取り上げられないのかは不可解としか言いようがない。が、一説では日本にも感染はかなりの規模で広がっている可能性が指摘されている。何しろ海外版とはいえ「どこにでもあるただのCD」だから、普通、何の警戒もしないだろう。
ソニーを批判する事だけに話題が集中しがちだが、削除ツールの配布が順調に行って事態が沈静化するのが早いか、あるいはコレを利用した強力なウィルスが広く出回るのが先かで状況は変わってくるかも知れない。
・・・これはもうだめかもわからんね。
これらについての国内の情報はまだ非常に限られているのだが、この記事が比較的やさしめ。
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2005/1115/hot393.htm
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2005/1116/hot394.htm
atrac、レーベルゲート、connect player、ウイルスCD
最近のソニーはやる事なす事、全て裏目に出ている気がする。('A`)
カセットからMDまで、ソニーとは長い付き合いだったのになぁ…
何にしても、ソニーにはアップルが危機感を感じるぐらいのライバルになってもらいたかったが、もはや期待出来ないのが辛い所です。